美術が語る疫病


こんにちは。
東大阪市の仏壇屋「稲田法輪堂」(@butuzou)です。

NHK 日曜美術館で、
「疫病をこえて 人は何を描いてきたか」
の放送を見ました。

“疫病をテーマにした美術か”
と思って見始めたものの、

“美術の役割の大きさ”を知り
番組が終わるころには
じんわり温かな気持ちになっていました。

美術って、
美術の存在ってすごい。

人が生きることにとっての、
美術の存在の大きさを思い知りました。

 

恐ろしいものとともに共生する方法を、
祭りや美術や音楽や
和歌のような言葉、

あるいは
祈りの言葉で
生み出してきたのが
過去の日本の営みだった。

法隆寺 国宝 釈迦三尊像

 

法隆寺の
『国宝 釈迦三尊像』は、
聖徳太子の似姿で

太子の病からの回復を
祈ってつくられたものだそうです。

これが
日本の美術の出発点で、

日本の美術は
疫病と向き合ってきました。

 

脅威にどう向き合うかを助ける

 

『国宝 辟邪絵』は、
疫病そのものを描いた絵画で
邪悪なものを退治する神々が描かれています。

“疫病”
“鬼”として描かれています。

『国宝 六道絵 人道苦相図』

『融通念仏縁起絵巻』

 

“視覚的なものの力”と
“物語がもつ力”を組み合わせ、

脅威にどう向き合うかを
助けてくれる役割を持っていた。

疫病に特定の姿を与え、
振る舞いを理解することが
絵巻を見る鑑賞者の安心につながる。

恐怖の源に何があるかを可視化

 

ユーモラスに可愛らしく
描くことによって、

脅威や恐怖がやわらげられる
人々の知恵と人間のたくましさを感じる。

美術や物語を通して
心の準備をすることで、

病と向き合うことができる。

 

光を希求する

 

日本人が
疫病など向き合う方法として

“美しいものを作ること”
があったのだそうです。

『国宝 平家納経』

疫病、災害、戦乱 12世紀。

豪華なお経。

不安や恐れが
豪華で美麗で精緻な図面を求めた。

 

美しさの背後にある“モチベーション”。

何が願われていたかを考えると、
美しいほど

その願いの大きさ、
願わなくてはならない
不安の大きさが見えてくる。

美術は、疫病に対して心のケアを重視

 

人が目の前で死んでいく。
もしかしたら自分もそうなるかもしれない。

恐れを抱いた時、
どんな気持ちで過ごすか。

↓↓↓

神や仏に支えられる局面があり、
美術がそれをサポート。

祈りが形に
恐れが形として表されることの
安心感。

いかに向き合うか。

戦うよりは向き合って生きていく。

病という現実を受けとめ、
それでも生き続けていく。

次の活路を必ず見つけヒントを得る

西洋絵画で紹介された
『死の舞踏』。

死者が生きている人に教えを諭している。

生きる知恵を学ぼう。

人知の及ばない災いが起こった時、
人間は思いがけない力を持ちかえる。

人間は次の活路を必ず見つけ
ヒントを得る。

乗り越えていくイメージできない時、
どのように生きていけばよいのか。

美術は、
教えてくれていたり
寄り添ってくれていたり

心情が映し出されていたり
光や希望を与えてくれていたりするのだと
教えてもらえた番組でした。

 

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