五鈷杵について
五鈷杵のかたち
五鈷杵とは、密教の法具の中の金剛杵の一種で、一般的にも最もなじみのある造形をした法具です。本来、金剛杵はヴァジュラとも言い、先端の尖った(とがった)手に持つ武器でした。
仏の教え(智慧)の働きが、煩悩という敵を打ち負かすことになぞられて仏の智慧(ちえ)の徳をあらわす法具となったものです。
また、五鈷杵は弘法大師が右手にお持ちの法具で魔を払い、身を守る密教を代表する法具です。愛染明王や金剛夜叉明王などの明王様も五鈷杵をお持ちです。

五鈷杵の形状は、握りの両端に五峯(5本)の鈷が出たもので、五鈷の中央に真っすぐな一本があり四方から鉤形になっており、中央に集まった鈷が出ています。
五鈷杵が表わすものとは
五鈷杵両端の一方は五つの五智を表し、他方は大日如来に近侍している四波羅蜜菩薩と清浄菩薩が変化した忿怒明王を表すといわれており、五鈷杵そのものが金剛界曼荼羅を象徴しているといえます。
また、五鈷杵の五鈷の一方は、大日如来の五智を表し、反対側の五鈷は、五欲煩悩を表し、そして、柄によって両端がつながっていることは、それぞれが別個の存在ではなく、五欲(五悪)が五智(仏の智慧)により打ち砕かれ制御されるときにこそ加持力(仏にいただく力)が与えられるとも言われています。
他にも菩薩の修行の十波羅蜜菩薩の修行の段階である十地迷いの世界から悟りの世界までの十法界を表すとか等、色々な解釈や説明がされています。

大日如来の五智
『大日如来の五智』を説明します。
宇宙そのものを本体本性としている大日如来の本質。
2.大円鏡智(だいえんきょうち)
あらゆる現象をあますことなくおさめつくしている大日如来のはたらき。
3.平等性智(びょうどうしょうち)
あらゆるものごとは、本質において差別が無いことを悟っている 大日如来のはたらき。
4.妙観察智(みょうかんさつち)
あらゆるものごとを、すみずみまでありのままに観察し尽くし 人々の迷いを断つ説法をする大日如来のはたらき。
5.成所作智(じょうしょさち)
あらゆる人々、一切衆生を救いとるために自由自在に変化して悟りへの導きを成し遂げる大日如来のはたらき。

五鈷杵の中央にある真っすぐの一峯が法界体性智で、あとの4つは残りの四智をあらわすとされています。
五鈷杵や密教法具製作の歴史
五鈷杵などの密教法具は日本では平安時代頃、中国の唐より伝わって以来、主にその法具の造形を基に京都などにおいて金工職人の手で製作されてきました。
その流れの中で日本独特の美意識が重なりより磨きをかけられ、技術の向上と伝えられてきている宗教観を基に現在までに幾度かの進化を経て、密教法具の製法や造形は、現在の職人へと受け継がれています。

法輪堂でご紹介の五鈷杵(密教法具)は、一部を除きほとんどが京都製作のものでございます。その中でも選りすぐりの五鈷杵(密教法具)です。
五鈷杵の動画
五鈷杵の用途
五鈷杵をはじめとする金剛杵(他には、独鈷杵、三鈷杵)は行者(宗教者・求道者)が密教の加持祈祷などの修法中に手に持ち自らの煩悩を焼き払い打ち砕き、仏性を現出させるために用いることを主としています。
寺院関係者、山伏行者の方など、篤い信仰心を持たれた方々に向けてより良い五鈷杵をご紹介しております。お問い合わせなどお気軽にどうぞ!
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法輪堂取り扱いの五鈷杵
古来より伝わる伝統的な技術によって、
京都の工房で制作されています。
五鈷杵の海外配送について
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・これで大丈夫か確認したい。
・アドバイスがほしい。
・どこに相談したらいいかわからない。
五鈷杵の仕様
【材質】
- 真鍮製
- 鳴金製(佐波理)
【仕上げ】
- 磨き仕上げ
- 金メッキ仕上げ
- 消しメッキ仕上げ
セラミック加工も可能です。
五鈷杵の彫り・形
【彫り】
- 鍬彫り
- 蓮華彫り
【形】
- 請来型
- 鬼面型
- 雲 型
- 細 型
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