2013年
西国三十三所 第9番札所
6月2日までの特別公開だったのですが
興福寺の南円堂の創建1200年記念の特別公開に行ってきました。
右 南円堂のご本尊・不空羂索観音菩薩坐像(国宝)
北円堂・東金堂は特別公開で拝見したものの
なぜか、南円堂は前だけでのご挨拶だけとなっていました。
不空羂索観音菩薩
手に執る羂索(網)ですべての人々を救済する観音さまです。
今回の特別公開では、興福寺の南円堂のご本尊が「不空羂索観音菩薩」であることが頭の中に飛び込んできたのですが、“不空羂索観音菩薩といえば東大寺の法華堂のご本尊”と思っていたので調べ直しました。
不空羂索観音菩薩坐像(国宝)。
“東大寺”の法華堂のご本尊が、
不空羂索観音立像(国宝)。
と正しく理解ができたので「是非拝見したい。」と思い行くことになりました。
南円堂
南円堂の不空羂索観音は、
慶派の総師 康慶によるものです。
西国三十三所第9番札所。
弘仁4年(813)藤原冬嗣が、父内麻呂追善のために建立。
基壇築造の際、和同開珎・隆平永宝を撒きながら版築。
鎮壇には、弘法大師が係わったと諸書に記されている。
南円堂を向かって左側に
ぐるっと外に行って上にあがります。
そうすると興福寺では北円堂とならぶ最古の建築物の【三重塔】が見える向こうにも景色が広がりました。
「高いよい場所に建っているのだなぁ。」と気持ちがよくなったところで南円堂に入らせて頂きました。
国宝 四天王立像
※国宝 法相六祖坐像も元は南円堂に安置されていました。(現在は国宝館)
中は、真ん中に八角形の須弥壇があり、ぐるりと外側をまわるように拝ませて頂けます。
ご本尊が、336.0cm。
須弥壇の上におられますし、参拝者の歩けるのは2列ぐらい。
思いっきり見上げることとなります。
「・・・大きい。」この距離感と、存在感・・・すべて含まれてのこの感想になりました。
よく見ると、右手に儀式などに使う“払子”を持っておられました。
不空羂索観音菩薩坐像は、鹿皮を身にまとっておられます。
藤原氏の氏神春日社との関係で特に藤原氏の信仰を集めたそうです。
須弥壇の四方には、
東に“持国天”、南に“増長天”、西に“広目天”、北に“多聞天”が守っておられます。
興福寺はどこに?
「奈良公園の中」って答えそうです。それは、奈良公園のあちらこちらに興福寺の堂塔が点在する形になっているからです。
じつは、平安時代に興福寺は春日大社と合体し藤原氏の氏寺と氏神を管轄していました。
ところが、明治維新の神仏分離で春日神社が分離され寺領も上地に命じられ、寺領のほとんどが奈良公園になってしまったのだそうです。
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