お寺・神社・博物館・美術館にて【法輪堂の拝観日記】

【和歌山】高野山金剛峯寺、奥の院、霊宝館 レポート

【和歌山】高野山金剛峯寺
2023年
高野山金剛峯寺 大門
【高野山金剛峯寺】

和歌山県にある
高野山真言宗の総本山の寺院。

正式には
“高野山金剛峯寺”
(こうやさんこんごうぶじ)と号する。

弘法大師空海の高野山開創の目的は、人々が厳しい修行によって悟りを開くための真言密教の根本道場として、伽藍を創設することであった。

大門

【大門】
高野山の総門で、宝永2年(1705)に再建された。
高さ25,1mの重層の楼門で、両脇に安置する金剛力士は、江戸時代の仏師康意、運長による大作である。

壇上伽藍

弘法大師が高野山を開創した際に、真言密教の根本道場を開かれた重要な聖地。

・金堂
・御社
・根本大塔
・中門
・大塔の鐘
・不動堂
・東塔
・三昧堂
・大会堂
・愛染堂
・御影堂
・准胝堂
・孔雀堂
・西塔
・三王院
・三鈷の松
・六角経蔵

中門 増長天・広目天

増長天
広目天
【中門】
伽藍の正門として南側入口に建つ。
焼失を免れた持国天・多聞天に、新たに増長天・広目天を加えて、四天王を安置する。

金堂

高野山金剛峯寺 金堂
【金堂】
御本尊 薬師如来(高村光雲氏作)
壁画 木村武山氏筆

金堂は高野山一山の総本堂で年中行事の大半がここで勤修される。
本尊と両部曼荼羅を修法する3壇をもつ密教の大堂である。

弘法大師私願の堂として造営が進められ、完成後は嵯峨天皇御願の堂とされた。
四隅の八供養菩薩と裏堂の壁画は木村武山画伯の筆、両部曼荼羅は平清盛が自らの額を割った血で中尊を描かせた「血曼荼羅」である。

“金堂”や“奥之院”のそばには、
まだ雪が残っていました。

根本大塔

高野山金剛峯寺 根本大塔
【根本大塔】
伽藍中心の塔として816年高野山開創の頃より着手し、大師と真然の二代を費やして887年頃完成した。高さ約50メートル 四面30メートル中央に“胎蔵大日如来”、四方に“金剛界四仏(阿しゅく・宝生・阿弥陀・不空成就)”、周囲16本の柱には16本の柱には堂本印象画伯筆の“十六大菩薩”を配して曼荼羅を立体に顕す。壁には同画伯筆“八祖大師”を描く。

“金堂”、“根本大塔”では、
壁にも像が描かれていて
曼荼羅の中にいるかのようでした。

三鈷の松

高野山金剛峯寺 三鈷の松
【三鈷の松】
大同元年(806年)、弘法大師が唐から帰国される際、日本で密教を広めるのにふさわしい聖地を求めて、明州の港から密教法具である「三鈷杵」を投げました。帰国後、その三鈷杵を探し求めると、この松の木にかかっていました。こうして高野山は真言密教の道場として開かれることとなりました。以降、この松の木は「三鈷の松」と呼ばれ、ひろく信仰をあつめています。普通、松の葉は2葉か5葉ですが、「三鈷の松」は密教法具の三鈷杵のように3葉になっているのが特徴です。
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御影堂

高野山金剛峯寺 御影堂
【御影堂】
本尊 弘法大師

大師が弟子等と共に年誦された持佛堂である。
大師の弟子真如法親王が大師御入定前に写された御影を安置してある。御廟と共に山上で最も尊厳を尚ぶお堂である。

御社

【御社】
高野山開創にあたり、819年に大師は、結界守護の為、丹生・高野(狩場)両大明神を現在の地に勧請した。高野山の地主神である丹生・高野両大明神を祀る本殿2社、十二王子及び百二十伴神を祀る総社の3社から成る。後に行勝上人が気比明神、厳島明神を勧請し四社明神とした。

一の宮 丹生都比売命・気比明神
二の宮 高野明神・厳島明神
総 社 十二王子・百二十伴神

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金剛峯寺

正門

【金剛峯寺】
高野山真言宗の総本山。
山上のほぼ中央にあり、弘法大師空海が開創した当時は、高野山全域を金剛峯寺と称した。現在の金剛峯寺は、青厳寺・興山寺を合併し、総本山金剛峯寺と改称した。

・主殿
・大広間、持仏間
・上段の間
・茶の間、囲炉裏の間
〔日本画家・千住博氏作の障屏画が奉納〕
・奥書院
・台所
・蟠龍庭(ばんりゅうてい)
〔雲海に浮かぶ龍を表現した広大な石庭〕

【金剛峯寺の寺紋】

金剛峯寺には寺紋が二つあります。
「五三の桐」と「三頭右巴」。
五三の桐は豊臣秀吉の青厳寺の寺紋。三つ巴は高野山の鎮守・丹生都比売神社の寺紋です。

宗祖弘法大師御誕生1250年記念大法会

【金剛峯寺 持仏御本尊開帳】

【金澤翔子 個展】

ちょうど“持仏御本尊開帳”と“金澤翔子 個展”の期間でした。

知らなかったので、「もしかしてあの非公開の弘法大師坐像では?」と思いながらの対面の後にようやくあの障屏画を見せていただくことができました。

こちらも知らずに部屋に入ると、大きな書が並んでいるのを見ると同時に“翔子”という文字が飛び込んできて、その書のパワーに圧倒されました。「風神雷神」の作品は文字なのに風神雷神を見ているかのようで、「四神」の作品は書に色もついておりとても魅力的なものでした。

奥之院

一の橋から弘法大師御廟までの約2kmの参道の両側には、樹齢数百年の杉の大樹とともに歴史に名を残す諸大名などの20万基を超える墓碑や供養塔が建ち並んでいる。
【御廟橋】
この橋を渡ると霊域に入る。
橋板は36枚で橋全体を一尊として金剛界三十七尊を表している。
【弘法大師御廟】
大師信仰の中心聖地。
高野三山(転軸・楊柳・摩尼)に囲まれた台地にあり、その山裾を玉川が清く流れる。大師は、この地を入定留身の地として、自ら定められていたと言う。承和2年(835)3月15日から大師は禅定に入られ、21日には、結跏趺坐して、そのまま宛然として生きるがごとく御入定された。その窟の上に、3間、4面の宝形造りの廟が建立されました。

高野山霊宝館

高野山霊宝館
高野山霊宝館

日本宗教美術の殿堂
国宝、重要文化財などの指定文化財約28,000点を含む約100,000点にのぼる絵画・彫刻・工芸品・書跡・考古資料などを収蔵。

高野山内の文化遺産を保存・展示する施設として、大正10年(1921)に有志者からの寄付と金剛峯寺によって開設。本館は、日本現存最古の木造博物館建築で、平成10年(1998)に登録有形文化財に。

高野山霊宝館入り口
宗祖弘法大師御誕生1250年大法会記念展
『お大師さまから お大師さまへ』

1期
4月15日(土)~ 5月28日(日)

2期
5月30日(火)~ 7月 9日(日)

3期
7月15日(土)~ 8月27日(日)

4期
8月29日(火)~10月 9日(月・祝)

高野山霊宝館

放光閣

重文《不動明王立像》
重文《如意輪観音菩薩坐像》

紫雲殿

《弥勒菩薩像》の掛け軸は繊細な彩色で表装も独自である意味があるのだろうと見惚れました。

《真言八祖像のうち龍猛・龍智・金剛智・不空・善無畏・一行・恵果像》ほかにも《尊勝曼荼羅図》《星供曼荼羅図》とならびぜいたくな世界にひたれました。

《紅頗梨色阿弥陀如来像》宝亀院は、絵画の阿弥陀如来坐像ということですが菩薩のようなお姿でただよう空気が独特な感じを受けて印象に残りました。

彫刻では、重文《弘法大師坐像(萬日大師像)》の左右には重文《狛犬像》があり、左(東)に顔を向けておられる弘法大師像の前でしばらく時間をもたせていただくことができました。

新館

重文《孔雀明王像(快慶作)》の両脇に重文《深沙大将立像・執金剛神立像》重文《四天王像》の快慶作の像がずらっとならぶ空間となっており、小さく音楽が流れていました。さすがの快慶のものは彫りと迫力がちがいます。

弘法大師筆《聾瞽指帰》は4期が上巻原本(平安時代)、《崔子玉座右銘断簡》は4期が原本(平安時代)の展示を見せていただくことができました。

4期は《御請来録》《弘法大師・丹生・高野明神像(問答講模写本)》重文《金銅三鈷杵(飛行三鈷杵)》国宝《諸尊仏龕》《即身成仏品》などの展示でした。

《細字金光明最勝王経》は奈良時代のもので、とても小さな文字で整ったしっかりまとまった文字で書かれていてすばらしいと思いました。

弘法大師ゆかりのものが高野山に戻されたものがあり、関わった方の肖像画もありました。

《高野大師行状図画》は、稚児大師の後ろに四天王が立っているので平伏すような役人の姿の(地蔵院本)巻1「四王執蓋事」原本。弘法大師と文殊菩薩が筆で文字を書きあって龍の文字をふたりが書くと文字が龍となってのぼっていく様子の(地蔵院本)巻2「虚空書字事」原本。三鈷杵を投げる弘法大師の様子を描かれた巻3「大師擲三鈷事」。三鈷杵が見つかった場所を掘って見つかった宝剣を弘法大師にみせている様子の(地蔵院本)巻4「三鈷宝剣事」原本。弘法大師が稲荷神をふるまったので稲荷神が仏法を守護することとなった(地蔵院本)巻5「稲荷契約事」原本。入定される弘法大師の様子の巻6「入定留身事」で宝物館の展示の最後となっていました。

高野山真言宗 総本山金剛峯寺の公式ウェブサイトです。令和5年(2023年)は宗祖弘法大師空海御生誕1250年の記念するべ…

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重文《弘法大師坐像(萬日大師像)》などなどは、こちらの特別展で見せていただいていました。

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