お寺・神社・博物館・美術館にて【法輪堂の拝観日記】

「美麗 院政期の絵画」展 レポート【奈良国立博物館】

美麗 院政期の絵画

平成19年9月1日(土)~平成19年9月30日(日)
奈良国立博物館

「美麗 院政期の絵画」展 前期に行ってきました。

院政期は、わが国の絵画史上で最も美しい作品を生み出し続けた時代です。この時期に制作された仏画や絵巻物、白描図像などを展示し、繊細優美な美の世界を紹介します。

第1章 美麗のほとけ
第2章 説話絵と装飾経
第3章 絵巻物の世界
第4章 白描の絵画
第5章 藤末鎌初のほとけ

まずは音声ガイドを借りました。
これは適度に詳しく説明して貰えましたので借りた事は大正解だったと思います。

仏涅槃図(和歌山・金剛峯寺)

まず、日本最古の国宝 仏涅槃図(和歌山・金剛峯寺)です。
大変大きなサイズで迫力あります。人の名前が書き込まれているところが少し見えずらくなっている所があるものの、取り囲むそれぞれの人の表情が様々なのがよく伝わってきました。中国の絵の感じに似ているように感じました。

四天王立像(浄瑠璃寺)

四天王立像(浄瑠璃寺)は着衣の模様が大変細かく丁寧な彩色でしたので出来上がったばかりのお姿は大変素晴らしく見上げて感動されただろうと思いました。

血曼荼羅(金剛峯寺)

“血曼荼羅”(金剛峯寺)は実際に目にする事の出来た感動しました。

穏やかなお顔の“孔雀明王像”(東京国立博物館)と“馬頭観音像”(ボストン美術館)が近くに展示されており、そのお名前と表情の対比によく理解出来納得しました。

平家納経(厳島神社)

平家納経(厳島神社)は様々な彩色と金を使われた絵模様の上から書かれており豪華な華やかなものでした。

法華経(大和文華館)

法華経(大和文華館)は、それぞれの文字一字一字が金の丸の中に蓮の絵が描かれた上方に書かれたとても丁寧に気持ちが込められたものです。

金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅

金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅は、金色の字で塔が描かれているという細かく凝ったものでした。

地獄草紙

何度見ても地獄草紙は想像すると恐ろしいものです。解説には「客観視するおかしみを漂わす」とあるのですが、その有り得ないとても大きな鶏などが実在するかもしれないととればその場にいる人間はおかしみを感じる余裕はないですよね。どうしても恐ろしく感じてしまいます。

病の草紙

病の草紙は人間観察の描写が見る事が出来、自分が病を患う側であっても傍観する側であってもと思い浮かべると複雑な心境になりました。すっかり絵の世界に入り込んで登場人物の気分になりました。

白描図像

今回、新たな興味を持って見たのが、白描図像です。
数点展示があったのですが、「これで完成です」と言われても疑問を持たない位のものの数々でした。

彩色の指示の字も書き込まれていたりというものもあります。中でも孔雀明王図像(醍醐寺)で華盤がとても華やかに描かれており完成図はどんなに華やかな孔雀明王になるのだろうとワクワクする様な感じで想像しました。

音声ガイドのとても良い適切な説明とともに展示をたっぷりと見る事が出来ました。あまりにも適切なガイドと充実した展示物ばかりでしたので、その場で大変満足しながら見ていた為メモをとる事を忘れてしまった事は少し残念です。

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