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京都寺院飾り金具製作所訪問記

京都・寺院飾り金具製作所を見学

「コツコツコツ」と金属の版を静かに叩く音が響く作業場。

京都 飾り金具

「これぞ、伝統品の製作所。」という感じです。

職人さんのお道具と腕だけで作られていくのです。

みなさん座ったまま、細かい作業が続いています。

京都 飾り金具
京都 飾り金具

一枚の銅版から作られる芸術品です。

ものになるまでは、やはり「10年以上の経験が必要だ」とおっしゃってました。

京都 飾り金具
京都 飾り金具

鏨(たがね)の力加減で強弱をつけて、“彫金”していきます。

一つ間違えればやり直しの世界です。

一枚の版に20程の金具を形どられ、模様も描かれているもの。

形にも切り取られ、模様も刻まれているものの、背景がまだなもの。

写真右のように、完成近いもの。

に分けられて、作業をされています。

京都 飾り金具
京都 飾り金具

お道具の彫金の“鏨”です。

種類・数がとても多く並べられています。

特注で作らせたもので、世界中探してもない鏨です。

今はもう鍛冶屋さんというのが無いので貴重な貴重なお道具です。

三代目(写真左)が手にしているのは、
模様を描かれた背景部分(魚々子彫・ななこほり)のお道具です。

見せて下さっている先が、ポコポコと凹凸模様になっています。

これで、模様を浮き上がらせ豪華さが増していくのです。

京都 飾り金具

下絵もなく、お道具を少しずつ動かし叩きながら、模様が描かれていきます。

左手で押さえながら模様を描かれていきます。

京都 飾り金具
京都 飾り金具

一枚の版から形に合わせ、立体的に形作られていき、華やかな模様が彫り込まれていきます。

京都 飾り金具
京都 飾り金具

版に下絵模様通りに、イトノコで細かい所も全部切り抜かれていきます。

パーツで1つありながら、ため息が出るほど繊細で美しく、これは芸術です。

こんな事を知ったら「すぐに欲しい」「急いで欲しい」なんて言えなくなります。

でも、このお仕事はそんなに時間をかけていられないそうです。

こんな繊細な手作業のお仕事なのに、厳しく大変です。

京都 飾り金具

社長さんです。

お忙しい中、とても丁寧にたくさんお話をして下さりありがとうございました。

「京都の職人はこんなに丁寧に手間隙かけて創り上げていくという事を知って欲しい」

とおっしゃっていました。

【京都の良さ】をずっしりと感じました。

取り扱わさせて頂いている私たちもその事を分かった上でお客様にもお伝えし、少しでも広めていきたいと思いました。

※ 見学させて頂いた工房名・所在地・お名前などについてお答えは出来ません。

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