職人さんが、「漆塗りはふっくらしているのが良さなのに、不良品という人が増えている。」と切実なお話があります。

漆塗りには
'立塗'と、研磨する'呂色仕上げ'があります。

塗ったまま乾燥させる立塗には立塗の良さがあります。
良さを知って頂ければ、木と漆のぬくもりを感じてあじわい、愉しみの枠が感性が広がります!

漆塗りは、「ジャパン(Japan)」と呼ばれています。
漆塗りについて知っていただく方が増え、受け継がれてきた技法が続いていきますよう願っています。

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漆塗り 立塗(たてぬり)

よくある漆塗りは、「立塗(たてぬり)」といって 漆を刷毛で塗ったままで、磨き(研磨)をしない仕上げの方法です。 「塗り立て」または「花塗り」ともいいます。

工程は簡単ですが、漆を均等の厚さに塗り かつ刷毛目も塵埃も、目立たないようにするためには熟練を要します。

しかし
均等に塗られますが木地の上に漆がのる状態なので表面がまったくの平らに仕上げるためには研磨する必要があります。 (研磨した仕上げは下記に書きます。)

それはそれで漆塗り(立塗)の良さがあって成立しています。
ふっくらと厚みを感じるのが、'漆塗りのあじ(良さ)'。

漆塗りのことを知らない方は、 表面が均等でないことを不良品と思われるようです。(涙) それがプラスチックではなく確かに漆を塗られている証拠だと感じてみてください。

きっと、'木'と'漆'のぬくもりが伝わってくるはずです。 漆塗りの良さを楽しむ知識ある方が増えると、日本の漆塗りの誇れる技法が次へと繋がります。

では、

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漆塗り 呂色仕上げ

「呂色(ろいろ)」というのは、漆を重ねては研磨(磨く)仕上げの方法で高級となります。

 

京仏具の漆塗り

精密に繊細につくられた木地に丁寧に堅地で下地を作られ、呂色で仕上げられるので漆塗りの仏具の角の立ち方や流麗な塗面が明確に仕上がっています。 法輪堂では、京仏具の取り扱いをさせていただき職人さんの所にも直接お話させていただくご縁をいただいています。 お客様には「京仏具は高額」と思われる方もあるようですが、それだけ1つの工程ごとに繊細さがあるように思います。

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あえて京仏具のお話をここに入れたのは、

上質なものほど工程を重ねられ綺麗に仕上がります。
漆塗りの立塗の良さを知り、味わっていただければと思います。

立塗りの良さを知らず不良品だと思う人が増えると、純粋な漆塗りが変化せざるをえない危険性を感じます。


 

白檀塗り

『白檀塗り』ってご存知ですか?
じつは先日の京仏具の展示会で、不思議な色でかがやく厨子がありました。

白檀塗りといいますが、白檀材ではありません。

白檀は、中国の故事ある様に
"栴檀(白檀)は双葉より芳し"というように
優れているもの、素晴らしいもの、高貴なものとして存在してました。

この豊かな香りのする香木、古来より白檀の価値を含めたすばらしいものとしての意味あいと白檀の美しい木肌や色合い風合いをモチーフとして名づけられたのが白檀塗りということです。

木製の厨子に金箔を押し、その上から漆を塗られています。今日の画像のようなイメージだと思いました。(伝わるかなぁ...)

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それでですよ!年数が経つごとに色が変化していき、オレンジ色のようになるそうです!

色と輝きによる表現により、中に納められた仏さまから広がる世界に繋がるイメージしながら見惚れました。

白檀塗りの厨子もしくは、白檀塗りについてなど興味をもたれた方はお問い合わせください。


逝去と他界

「逝去 ではなく 薨去(こうきょ)」という話題がありました。

崩御(ほうぎょ):天皇、皇后、皇太后、太政皇太后 
薨御(こうぎょ):皇太子 
薨去(こうきょ):皇太子妃、親王、内親王 
卒去(そつきょ):王、女王
と使うようです。

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逝去と他界

では、逝去とは?

せい‐きょ【逝去】
[名](スル)他人を敬って、その死をいう語。「先生が逝去される」

しきょ【死去】
( 名 ) スル人が死ぬこと。 「昨夜-した」

死ぬという言葉の尊敬語なので
身内には「逝去」と使わず、「他界」「死去」と使うのだそうです。

た‐かい【他界】 [名](スル)
1 自分が属さない世界。よその世界。
2 死後の世界。あの世。来世。また、夢や忘我状態のときに魂がさまよう所。
3 死ぬことを婉曲にいう語。「祖父は昨年暮れに他界しました」

 

冥福を祈ってはいけないという知識
http://www.e-horindo.com/mindful/2016/11/post-160.html

「ご冥福をお祈りいたします。」というお悔やみの言葉を聞くことがあります。

でも「冥福を祈ってはいけない。」と言われたら、 ビックリする方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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冥福という言葉は、冥土での幸福

「ご冥福をお祈りいたします。」とは、
「冥土での幸福をお祈りいたします。」と意味します。

そこで注目するのは【冥土】という言葉。

【冥 土】
死者の霊魂の行く世界。
地獄・餓鬼・畜生の三悪道をいう。

「冥福を祈る」とあいさつすることは
ご遺族に「亡くなった方が冥土に行っている」と言っていることになるようです。

お悔やみのご挨拶する時は
「ご冥福をお祈りいたします。」ではなく、
「お悔やみ申し上げます」などと言った方が良いようです。

知識の1つとして覚えておくと役立つかもしれません。

 

人工栽培された香木

香木は、木が香木であったものではなく
長い年月で香木となったものです。

天然だけでは香木の木が乱獲されて残すことが出来ないので絶滅を恐れ、沈香の人工栽培されはじめているそうです。

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木にドリルで傷口を作り
菌を含んだ液体をドリルであけた穴に注入。

樹が防御反応で樹脂を分泌します。
2年以上待って伐採。

職人によって樹脂を含む
黒い部分だけが削り出される
というのが"人工栽培の香木"だそうです。

 

香木ができるまで
http://www.e-horindo.com/mindful/2016/08/post-155.html
漆塗りの '立塗'と、研磨する'呂色仕上げ'
http://www.e-horindo.com/mindful/2016/11/post-158.html
漆とカシュー塗料
http://www.e-horindo.com/mindful/2016/03/post-152.html
11月13日は、漆の日
http://www.e-horindo.com/mindful/2015/11/post-150.html

香木ができるまで

金の20倍以上の値で取引される「香り」

芳香のある木材"香木"です。
主にベトナムで産出されます。

薄く削り取った香木を 熱して香りを楽しむ「香道」という
香りを「聞く」芸道があります。

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日本では香木の香りは、"雅"とされてきました。

香木はどのようにしてできるものなのでしょうか?

香木は、木そのものではありません。

虫や動物から受けた傷から菌が発生し、
木は自ら守ろうと樹脂を分泌。

傷口に溜まった樹脂が長い年月を経て
化石化したものが香木となるのです。

 

浄土真宗でお寺さんより法名軸の戒名を書かれた紙をもらった場合、

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掛軸に仕上げて(表装して)仏壇の上段の横にまつります。
掛軸台などで吊り下げると綺麗に飾れます。

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京都表装で仕上げますので、しっかりきれいに仕上がりました。

 

法輪堂で仏壇の購入を決定されると、
仏壇をお飾りする一式も含まれています。

お客様のご希望のある仏具があれば
ご希望のもので合わせていきますが、

仏壇に必要な仏具はたくさん種類があるので
お任せいただいて仏具一式を揃えます。

その仏具一式は、
宗派・お決めになった仏壇に合わせて
1つ1つ仏具を決めています。


仏具はパターンで揃えれば、簡単かもしれません。
時間もきっとかからないでしょう。

でも、
毎回お客様のお話も思い出しながら
仏具を選んでいきます。

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そうすると、こんなことがあるのです!


仏具一式を揃える時に、
業者さんから 「○○と△△は仏壇に合わせての仏具ですか?」
などと声をかかることがあります。

そこで、 「○○には××の方がいいですよ。」など
より良いアドバイスや薀蓄を教えて貰ったりということがあるのです。

より正しいより良いお道具(仏具)で揃うこと。
心から手を合わすことができるお仏壇にむかう準備となるのです。

仏壇・お客様に合わせたおまつりする仏具一式を決めること。
大切にしていきたいと思うのです。

 

漆とカシュー塗料

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仏壇・仏具に使われている「漆」と「カシュー塗料」の説明です。

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【漆】
漆樹の幹に傷をつけた時、そこからにじみ出た樹液のことを漆といいます。
樹液そのものは乳白色ですが、空気にふれると褐色に変化します。
漆樹は日本・中国・台湾をはじめ、ベトナム・ミャンマー・カンボジア・タイなどの東南アジアに分布し、それらの国で漆が産出されます。

漆の主成分のウルシオールが多いほど良質の漆とされています。

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【カシュー塗料】
カシュー・ナットから採取される塗料です。
仏壇・仏具に使われる主要な塗料のひとつ。

カシュー・ナットは、核の部分と殻の部分からなり、核の部分はピーナッツなどと並び人気の高く食品です。塗料としてのカシューは、殻の部分から抽出されたカシュー・ナット・シェル液を主原料として、石炭酸・メラニン・尿素・アルキッド等をアルデヒトで共縮合することで製造されます。

カシュー・ナット・シェル液の主成分として含まれるカードールは、漆の主成分であるウルシオールとその化学構造が極めてよく似ており、漆に変わる塗料として使用されます。

漆が乾燥にあたって湿気を必要とするのに対して、カシューは自然乾燥または加熱乾燥によって乾燥される。漆に対して低価格である上に、漆のようなかぶれがなく、吹き付け塗料が可能であることなどから、仏壇・仏具の量産化に大きく寄与してきた。「カシュー」というのは、塗料の商品名です。

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香木ができるまで
http://www.e-horindo.com/mindful/2016/08/post-155.html
人工栽培された香木
http://www.e-horindo.com/mindful/2016/08/post-156.html
漆塗りの '立塗'と、研磨する'呂色仕上げ'
http://www.e-horindo.com/mindful/2016/11/post-158.html
11月13日は、漆の日
http://www.e-horindo.com/mindful/2015/11/post-150.html