法輪堂 拝観日記

東大寺 法華堂へ (拝観日記)

東大寺の法華堂の須弥壇が本格的な修理をされ
今の姿が見納めになるとの情報を聞き
早速、奈良の東大寺に行ってきました。

須弥壇の傷みが進んだため修理が行われることになり
仏像はすべて降ろされ、本尊などは奈良国立博物館内の
修理所に運ばれるのだそうです。
東大寺総合文化センターに安置される仏像もあり、
現在の16体が法華堂でまつられているお姿を
拝観できるのは5月17日で最後となるのだそうです。

法華堂は、不空羂索観音を本尊として祀るための堂で
東大寺建築の中で最も古く天平12年(740)から
19年までの創建と考えられる国宝建造物です。

不空羂観音は、
原始的な密教思想の中で「鹿皮(ろくひ)をまとい、
手に執る羂索(網)ですべての人々を救済する」と説かれています。

東大寺 法華堂へ (拝観日記)1.jpg

安置されている仏像は、16体で
そのうち12体が国宝、4体が重要文化財に指定されています。
14体が東大寺創建当初からのものだそうです。

不空羂索観音を中心にして、
一種の立体曼荼羅を構成しています。

〔乾漆造〕
 不空羂索観音像
 梵天像
 帝釈天像
 金剛力士像(吽形)
 金剛力士像(阿形)
 持国天像(四天王)
 増長天像(四天王)
 広目天像(四天王)
 多聞天像(四天王)

〔塑造〕
 執金剛神像(秘仏)
 (伝)日光菩薩像
 (伝)月光菩薩像
 吉祥天像
 弁財天像

〔木造〕
 地蔵菩薩像
 不動明王像


ご本尊 不空羂索観音像は、
額に縦に三眼(天眼)、合掌した手の背後に6本の腕
の三目八臂の姿。
衆生の悩みを救済するという意の羂索。
宝玉をちりばめた銀製の宝冠を被っておられます。

執金剛神像(秘仏)は、
手に金剛杵を執ることからその名がつきました。
不空羂索観音の守護神とされることから
法華堂でも本尊と背中合わせの状態で厨子にまつられています。
仁王像は、この立像を原型とされています。

東大寺 法華堂へ (拝観日記)2.jpg

法華堂の入り口から礼堂を通り
正堂へと一歩を踏み込むと
その空間は、仏様の世界の静かな空気が流れていました。

というよりも、見上げて眼にする仏様たちが
正堂のほとんどの面積にギッシリと居られるので
迫力で圧倒されました。

須弥壇の中央に、像高362,0cmの
金色に輝く不空羂索観音立像。
壇の上のもう一つ高くなった所の上に立っておられます。
左右に、帝釈天像(403,0cm)と梵天像(402,0cm)。
前列左右に、増長天・金剛力士(阿形)・金剛力士(吽形)・持国天が
300cmほどで、一列に並んでおられるのです。

拝礼する場所は細長で、太い柱も通っており
他の参拝の方と譲りながらという感じで参拝しました。

ご本尊に向かって左側から見せて頂いていた時に
ふと右側前方を見ると、金剛力士(吽形)に
睨まれている視線とバッチリ合ったことを切っ掛けに
睨みは怖かったですが緊張が解けました。

よく見ると、截金・彩色が少し残っており
こんなに大きな像で、しかも大変彫りの良く
素晴らしい仏像の数々でした。

須弥壇の前で左側から、右側からと
1体1体を見える場所に移動しながら
確認してじっくり見せて頂きました。

そうこうしていると、参拝しておられた方に
法華堂の方が説明され始めました。

拝礼場所の中央部分で「この範囲ですよ。」とおっしゃり、
腰をかがめて不空羂索観音立像を見上げられ始めました。

その話の輪に参加させて頂いたところ、

不空羂索観音立像が合掌されています手と手の合わせておられる隙間を
視線を移動させていくとキラッと輝く瞬間があるのです。
それは、水晶の宝珠を持っておられるのでそれが見えるのだそうです。

ただ、中央部分で不自然な姿勢とならないと見えませんし
見えるのはほんの一瞬です。
しかし、確実に水晶の宝珠が
手の中にあることを確認することができました。

不空羂索観音立像の宝冠には、
水晶など2万個以上の玉で飾った宝冠なのだそうですが
肉眼ではよくわかりませんでした。
それだけ大きい像であり、747年ごろの制作された
お仏像を感じるものなのだろうと思いました。

どのような修理がされるのか、
修理された後はどちらでどのようにまつられるのか
気になるところです。

法華堂の停止期間は、
平成22年5月18日から7月31日だそうです。
法華堂の須弥壇もどのようになるのかも興味深いところです。

16体がまつられている今の法華堂を
拝観できて幸せでした。

※ お出かけの際は、念のため日時をご確認ください。

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【参考リンク】
  華厳宗大本山 東大寺 公式サイト ≫

  法華堂(三月堂)拝観停止のお知らせ(東大寺 公式サイト内) ≫
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