法輪堂 拝観日記

永観堂 禅林寺 拝観日記

9月に京都国立近代美術館に行った時に、
美術館の窓から山の中にお寺が見え
とても気になっていました。

それが、最近気になる存在の
みかえり阿弥陀の永観堂と知り
寺宝展もあるとのことで拝観する機会に恵まれました。

永観堂は、浄土宗西山禅林寺派の総本山。
正式名称は禅林寺といいます。

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禅林寺は、真言密教の寺として始まりました。
その後、永観律師が境内に施療院を建てるなど、
恵まれない人々のために奔走しました。
永観律師を慕う人々によって禅林寺は
「永観堂」と呼ばれるようになりました。

永観堂の釈迦堂横に、
「悲田梅」と呼ばれる梅の木があります。
永観律師は、貧しい病人に施していたそうです。

綺麗なお庭の中に、梅の木が植えられている横に
悲田梅の説明の看板が有り、そこでいわれを知りました。

庭の中の梅を眺めていると
困っている人にできることを考えながら
今を生きていらっしゃったのであろう永観律師の
自然な心が和らぐものを感じました。

               【瓦に、永観堂の文字が。】

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永観堂と言えば、「永観おそし」の「みかえり阿弥陀」

阿弥陀如来像といえば、真っ直ぐにお立ちになっているお姿が多いところ
みかえり阿弥陀は、お顔を首からグッと後ろを振り向いていらっしゃいます。

底冷えのするお堂で、永観は念仏行をしていました。
すると、須弥壇に安置してある阿弥陀像が
壇を下りて永観を先導し行道をはじめられました。
驚いている永観に、阿弥陀は左肩越しに振り返り
「永観、おそし」と声をかけられました。

「みかえり阿弥陀」は、そのお姿だそうです。

このお話を聞いてから、この阿弥陀様のお姿に惹かれるものを感じていました。
人のぬくもりは感じませんが
お身体の動きだけでなく、反応をされているというポイントが
ただ遠い存在なだけではないのかもしれないと思えます。

永観堂は、もみじの名刹でもあり
別荘を寄進した藤原関雄の読んだ歌が「古今集」にあります。

「おく山の岩がき紅葉散りぬべし、照る日の光、見る時なくて」


中門をくぐると左側に浴室があります。

               【浴室 (江戸時代)】

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右に曲がると、目の前に
色づいたもみじの世界が広がります。

永観堂 禅林寺 拝観日記4.jpg

屋根の瓦に、花のようなものを見つけました。

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永観堂には、「三鈷の松」というのがあるそうです。
智慧・慈悲・まごころを表す葉先が3つに分かれている松だと
入り口で頂いたパンフレットで知ったので、
「実際に確認しよう。」と期待していたのですが...
気がつかず通り過ぎてしまっていたようです。残念。

お庭を見ながら次に瑞紫殿へ。

瑞紫殿の本尊は、応仁の乱の炎より
奇跡的に燃え残った「火除けの阿弥陀」です。
スリムなお姿で、お立ちになっておられますが、
安置されていた5体のうち4体が燃えてしまった中
今も眼の前にお立ちになっているということに
内なる強い強さを感じました。

自動ドアがある蔵のようなホールのような場所で
大変大きな天井まであるような涅槃絵や天井絵や経典など拝見できる場所があります。
入り口近くで、阿弥陀如来の屏風(?)のような絵があり
両手の部分に穴が開き紐が出ていたのが大変印象的でした。

涅槃絵などの観せて頂いた後、廊下を進んでいくと
行き止まりで「水琴窟」があります。

「水琴窟」は、手水鉢の排水を地下に逆さに埋めた瓶の中に
水滴として落下させ、瓶の中に水滴が落ちる音が心地良く響きます。

しばらくその音色に癒された後、
左側の臥龍廊をあがっていくと開山堂があります。

      【永観堂 開山堂 外回りから】

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臥龍廊を元に戻り、いよいよ阿弥陀堂に。


             【永観堂 阿弥陀堂】

永観堂 禅林寺 拝観日記7.jpg

こちらに「みかえり阿弥陀」さまがいらっしゃいます。
只今、堂内が彩色の復元中で
復元前の部分と鮮やかになった部分の両方を見ることができます。

阿弥陀堂に入った近くは復元前の部分で
奥の方に「曼荼羅図」のようなのが見えるのですが
場所が奥まっていて遠くて全く見えなかったのが残念でした。
どのような「曼荼羅図」だったのでしょうか。
寺宝展の後ということもありとても興味があります。
また縁があれば機会があると思って阿弥陀様の前に進みます。

阿弥陀堂は、向かって左側から入ります。
入った周辺はまだ復元前の部分でしたが
その部分がとても落ち着いたいい感じに思えました。

もう間もなく、すべて漆を塗り彩色で文様が入った堂内になるのでしょうか。
堂内の大部分が新しい文様が彩色されていました。

真正面に座って拝見すると、
阿弥陀様は振り向いていらっしゃるので横顔を拝みます。

そして、横にも進むことができ
厨子は横も開放されており
よく目にする振り向いていらっしゃる角度から立った状態で拝見できました。

             【永観堂 阿弥陀堂の前 菩提樹】

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阿弥陀堂を出ると、前には菩提樹の木が植えられていました。

靴を履いて、外側から開山堂・多宝塔へとまわりました。

             【永観堂 多宝塔 前にて】

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開山堂より上に登って行くと、多宝塔にたどり着きます。
多宝塔前には、日想観についての説明書きがありました。

平等院の「日想観図」のように、山を見渡せるような場所で
太陽の光をいっぱいに受けられるようでした。

展望台のように見晴らしが良い場所です。
京都国立近代美術館を見つけることができました。

             【永観堂から 京都国立近代美術館】

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 ■ 浄土宗西山禅林寺派
総本山 永観堂 禅林寺 公式サイト ≫


「永観堂 近影」では、境内の最新写真があります。
木々が赤・黄に色づいていて綺麗です。

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