法輪堂 拝観日記

スイスの画家 アンカー展にて

「スイスの画家 アルベール・アンカー 日本初の回顧展
 アンカー展  -故郷スイスの村のぬくもり-」に行きました。

チラシを見て、
実際に見てみたいと思っていました。
休日をどうして過ごそうかと考えたところ、
アンカー展を思い出して調べると
なんと、今日が展示最終日でした。

「スイスの画家 アルベール・アンカー 日本初の回顧展.jpg

JR京都伊勢丹の中にある美術館「えき」は、初めてです。

まず、アンカーの「自画像(油彩)」から始まります。
観覧している方々が多いにもかかわらず、
一気にアンカーの世界に吸い込まれていきました。

故郷であるスイスの中央部のインス村の日常の情景を描かれました。
村の子どもや老人の日々の生活での自然な姿が多く題材とされています。
アンカーにも6人の子どもがあり、描かれている作品も。

「日常のごく普通のその瞬間が、
こんなに美しい絵に見えるものなのか」と感じました。
それほど大変美しい、和やかな絵の数々でした。
しかし、その絵をじっくり見てみると
絵の中の人物の顔の表情が複雑であったりもします。

展示の構成毎の説明や、絵の解説文が大変興味深いものでした。
何気ない日常の1場面であっても、その生活の背景(階級・戦争)であったり
アンカーが見る人に伝えたい想いがある事に目を向けることが出来ました。

アンカーは、教育行政にも積極的であったと言うことで、
ルソーやペスタロッツィがアンカーの芸術にも
影響を及ぼしていたといいます。
「子どもは遊びを通じて自分の取り巻く世界というものに慣れ、
その一員になっていくことができる」という
世界最初の幼稚園を設立したフレーベルと同じ考えをもっていたそうです。
絵を見に来て、思ってもみなかったルソー・ペスタロッツィ
・フレーベルの名前と再会出来たことに感動しました。
子どもの教育というものに積極的だったアンカーだからこそ、
日々の子どもの1場面が見逃すことなくとらえて、
愛情深く愛おしく、細かなところまで明確に
表現された絵を描かれたように感じました。

驚いたのが、「日本の女性(鉛筆、木炭)」があった事です。
アンカーが、パリでの万博博覧会のスイス館の責任者の一人で、
とりわけ日本館に興味を持ち写真を撮影されたとの事です。
日本女性を描かれた紙も、色が和紙の色のように似ていて、
美しい西洋の彩色の絵ばかりの中でも日本に触れておられた事を知り
親近感の様な感動をしました。

アンカーの実物の絵は、写真などでは伝わらない素晴らしさがありました。
実際に見る機会があった事に感謝しました。






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