法輪堂 拝観日記

人道不浄相図

生死観を感じるには、現実の人間の屍を見ると実感出来るらしい...。


ある仏典に書かれているお釈迦様のお話

修行により欲が無くなり、煩悩を打ち消すことが出来たと思った
弟子がお釈迦様に墓場へ散歩に行くことを命じられた。

その当時の墓場は、ただ死体が打ち捨てられているだけの場所だったそうだ。
死体の衣服は出家者達が衣を作るために持っていくためほとんど丸裸の状態。
勿論、時間が経つにつれて肉体は腐っていく為、腐乱臭のひどい臭いや見た目も
グロテスクに見えるのはいうまでもない。

弟子たちは、ひどい状態の死体は、ほとんど正視できずに何故こんなものを
見なければという怒りも出ながら早々と通り抜けたがある死体で足が止まった。

それは、今打ち捨てられたばかりの美しい女性の裸の死体を見て
欲情してしまったためだった。

修行により、煩悩は滅することが出来たと思っていたのに...。

落胆した弟子は、その事をお釈迦様に報告した所、

何も考えずに自分本位の心で遺体を見ただけで、怒りも欲も現れたのは
本質を何も見ていない証拠だと叱られ、修行をしなおすように促された。



聖衆来迎寺の「六道絵 人道不浄相図」は、
美しい女性(小野小町だと言われています。)が
朽ち果てていく様をリアルに描かれものです。正視しがたいものですが
生死観を感じる手だてになるのではと思います。
博物館の国宝展で実物が見れたり、ネットでも検索すれば一部画像が見れますが
どなたにでもお薦めできる物ではありません。


ただ、現実にこういったお仕事をされている方もおられます。
こちらのブログを拝見させて頂いていつも色々考えさせられています。

特殊清掃「戦う男たち」
http://blog.goo.ne.jp/clean110






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